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独自技術で開発した「デジタイル」 IDEC横浜がPR、マッチングを継続支援
美しく、強靱、そして低価格の「デジタイル」
JR桜木町駅の改札を出てすぐ、足元に目を向けると特徴的な柄の絵タイルが足元を彩っている。施工されて8年以上が経ち、毎日、何千人という通行人が通っているが、踏まれても踏まれても色褪せず、ほとんど汚れることもない。
グラデスタオは、独自の発想・アイデアからデジタルプリントの開発に挑み、高画質・高耐久性を兼ね備えた、最強の絵タイル、「デジタイル」を開発した(2015年6月に特許取得「耐磨耗層の形成方法」)。
デジタイルは、釘で引っ掻いても削れず、シンナーや漂白剤にも侵されず、屋外に露出し続けても10年、100年単位で色褪せない。さらに一点ものや小ロット多品種ものでも、低価格で提供することが可能だ。
小林社長は、もともと金属加工業を家業としていたが、他の会社でできることをしていても、価格競争にさらされ、生き残れないと感じ、金属板(ステンレス)にデジタルプリントする技術を考案した。この技術は、大手ゲーム機器メーカーにも採用されたが、ステンレスへのプリントでは耐久性に限界があり、この技術を“焼きもの”への印刷に応用することで、さらに強力な耐久性を持つデジタイルを完成させた。
「デジタイル」の更なる普及に向けて 独自の特許技術をPR、企業にマッチング
同社は、横浜知財みらい企業の認定を受けるなど、自社の知名度、ブランド力向上に努め、現在、デジタイルは、駅や商業施設における歩道案内、アートを施した壁面、マンションの補修タイル等、活用場面が広がっている。
また、同社の独自技術に着目したものづくりコーディネーターが継続的にマッチング支援を行っており、大手建材メーカー、印刷業者、建築事務所、工務店、クラウドサービス事業者等、販路先・協力先となり得る幅広い事業者を紹介、足元では、実際の受発注にもつながっている。
今後は、矢印や進入禁止などのマークは汎用品として販売するとともに、オーダーメイドでも安価に提供できる特徴をいかし、歩道にQRコードを埋め込むことや、電柱が無い歩道に街区表示を行うなど、新しい活用の可能性にも挑んでいる。
(支援事例集2023掲載)
成功のポイント
- 横浜知財みらい企業の認定を受けることで、同社独自の特許技術を対外的にPR。
- ものづくりコーディネーターにより、同社技術に対してニーズを持つ企業をマッチング。