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中国強制認証(CCC認証)制度の改定が日本の中小製造業に与える影響について

CCC認証の組織体系     

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中国向けに日本製品の生産、輸出、販売する際、中国の法律・規定・技術規格への対応は避けて通れませんが、その中で特に有名な制度が[強制性認証製品制度]であり、一般的に【CCC認証】または【3C認証】と呼ばれています。同制度は2013年に当局より変更が発表されており、その制度および直近の動向をご紹介します。


■CCC認証制度■

CCC認証制度は、人体健康、国家の安全に関わる製品に対して強制的に認証を行う制度です。
中華人民共和国政府の「国家品質監督検験検疫総局(AQSIQ)」及び「国家認証認可監督管理委員会(CNCA)」から「強制性製品認証管理規定」が公告され、2002年5月1日(実際の運用は同年8月1日)より実施されています。政府が「対象製品の目録、認証の基準(標準)、技術法規、認証プロセス、認証マーク、費用徴収」などを統一的に決め、認証の実施を行います。 認証マーク及び認証書を取得していない製品は出荷、輸入及び販売が禁止されています。

認証申請業務フローは こちら


CCC認証の対象となる製品リストについて、AQSIQとCNCAによって定期的に公布され、現在は20カテゴリ158品目が対象となっています。また、通関検査時にCCC対象製品の検査が行われ、製品の該否判断の方法として、CNCAが定期的にCCC認証リスト製品とHSコード対応表を公布しています。

    CCC認証対象製品のカテゴリ    
1.電線ケーブル類2.電気回路スイッチ及び保護又は接続用の電気機器装置3.低圧電気機器4.小電力モーター
5.電動工具6.電気溶接機7.家庭用及びこれに類する用途の設備8.オーディオ・ビデオ設備類
9.情報技術設備10.照明機器11.自動車製品及び車部品12.タイヤ製品
13.強化ガラス製品14.農機製品15.通信端末類製品16.消防製品
17.防犯製品18.無線 LAN 製品19.装飾内装製品20.玩具類製品


■CCC認証制度における問題点■


日本を含む海外の企業がCCC認証を取得するために、直接に中国の認証機関へ申請するか、または中国の認証機関と業務提携している認証機関と認証代行業者へ認証の取得代行を委託していますが、大変手間が掛かり、苦労されているのが現状です。

    主な問題点    

① CNCAが認可した中国国内にある認証機関に認証を申請しなければならない。また、中国にある指定された試験所にサンプル品を送付し、試験レポートを取得する必要がある。現状、中国国外にある認証機関および試験所、または中国国内であっても外資系検査機関へは強制性製品認証業務を開放していない。

② CNCAが各認証機関(15機関)の認証業務範囲(製品カテゴリごと)を決めており、一部の製品カテゴリに関しては、実質、一部の認証機関の独占状態となっている。
(例えば、電線ケーブル類は中国品質認証センター(CQC)しか認証を行うことができない。)

③ 申請から認証を取得するのに3~4ヵ月掛かるため、労力、コストの負担が大きい。
認証機関および試験所が限られているため、申請の受理、試験の順番待ちで時間が掛かってしまう為である。また、認証費用に関して、製品によって異なるが、数十万円~数百万円程度の負担である。

④ 定期工場審査(1回/年)、証書の更新、認証マークの購入などで維持コストが高い。



■CCC認証制度の変更動向■


2013年に開催された第18回中央委員会第三次全体会議では「改革の全面的深化における若干の重大な問題に関する中共中央の決定」が発表され、市場による資源の再配置方針が明確になり、AQSIQおよびCNCAが強制性製品認証制度を含め、制度の改革に着手した。2013年の9月より相次ぎ公告が発表され、特に強制性製品認証業務の簡略化、外資系・民間企業への強制性認証業務の参入許可などの点において、日本を含む海外の生産企業に注目されている。

    変更のポイント    

1)認証、実験室に関して

① 新たに認証機関2つを追加認可し、各認証機関が認証可能な対象製品の一部の認証機関による独占状態を解消した。(1製品に対し、認証できる機関を2つ以上にする。)

② 一部地域では実験室がない、あるいは実験室の数が少ないことを解消(配置の最適化)。西部地区(青海省、雲南省)に新たに3実験室、広東省、江蘇省、浙江省など産業の集中地域に8実験室を認定した。(中国本土にある実験機関(168か所)の地域間格差をなくす。)

③ 外資系企業3社へ強制性製品認証の実験業務への参入を認可した。
※SGS、UL、東莞標検産品検測(香港資本)

2)認証手続きに関して

① 従来、認証手順にCNCAが製品カテゴリごとに「強制性認証実施規則」を制定し、各認証機関がこの「強制性認証実施規則」に基づき認証業務を行ったが、CNCAが製品ごとに基本となる「強制性認証実施規則」を制定し、各認証機関が製品の特徴および自社の能力に応じ、「強制性製品認証の実施細則」の制定を認められた。各認証機関へ一定の裁量権を与えることになった。

② 生産企業のクラスを分類し、認証を行う。上位クラスに分類された企業(製品品質が高い)に対して認証手続きの簡略化を図る一方、下位クラスに分類された企業(過去に製品品質問題が多発した企業)に対しては認証審査を厳しくする。
・上位クラスの企業に対して、初回工場検査を認証発行後に実施することができるようになった
・認証機関・企業分類によっては、定期工場検査の頻度を減らしている。(1回/年⇒1回/2年)

③ CCCマーク表示の許可の更新
1回/年から認証証書の期限と合わせる(認証証書の期限は5年)。

④ 企業の検査資源の活用
企業所有のISO/IEC 17025認定試験設備で型式試験の結果が条件付きで認められるようになった


■今後の影響■


今回のCCC認証の変更で、日本を含む海外の企業にとって以下の影響があると考えています。

<メリット>

① 認証機関の独占状態が解放されるにつれて、各認証機関同士での競争原理が働き、認証を申請する企業に対して、サービス面でのレベルアップが図られると期待できる。

② 企業が認証を申請する認証機関を選択できるようになることで、認証で待たされるケースが減ることが期待でき、認証取得期間の短縮につながる。

③ CCC認証マーク表示許可の期限更新申請の手間が減る。

④ 定期工場検査頻度が減ることによって、負担が軽減される。

<デメリット>

① 工場の定期検査において、生産企業の品質保証能力、特に「製品の一致性」の管理が重点的に検査されるようになるため、関連エビデンスの作成、保管(文書管理)、自社内での確認試験をより厳密に行わなければならない。また、製品メーカーから部品メーカーに対しても、いままでより厳しく要求されるようになる。
※製品の一致性とは、製品の認証申請時に認可された性能と一致(適合)しなければならないこと

② CCC認証機関の選択肢が増えるが、認証機関による認証手順、基準が若干異なるため、簡単に認証機関を乗り換えられない。

③ CCC認証企業へ、いままでは定期検査の一環で中国の国内工場でサンプル抜取検査が行われています。今後、自動車タイヤ、自動車室内用アクセサリー、自動車用照明、シートなどについては海外の工場に対してもサンプル抜取検査も実施されることが検討されている模様(某認証機関の担当者による)。なお、検査に関わる費用はメーカー側が負担となります。

④ 認証の手続きを簡略化される代わりに、市場におけるCCC製品の監督管理が強化される見込みです。ある認証機関の担当者によると、今後は、国および地方による抜取検査の頻度が大幅に増えることになりそうです。抜取検査の基準は認証基準より範囲が広く、製品の安全・EMC以外に性能基準、表示標識なども対象となるため、CCC認証を取得しても不合格となるケースが出てくるとのこと。万が一、検査で不合格と判定された場合、Webで公示され、CCC認証における工場分類(A~D)に影響されるので、今後は中国標準規格の対応、抜取検査の動向を定期的に注視していく必要がある。
基本的には製品生産メーカーが最終責任を負うCCC認証制度ではあるが、製品カテゴリでも記載した通り、一部は部材としてCCC認証を取得する必要があります。


関連公告およびURL(中国語原文)


CNCA[2013年]第27号公告《生産企業分類管理など強制性製品認証実施規則の公告》
第23号公告 「強制製品認証実施規則」の公布
CNCA、CCC認証指定認証機関と実験室の業務範囲と関連業務要件を明確化
NCA[2014] 26号 強制製品認証指定認証機関・実験室のリストおよび業務範囲(更新版)を公布
CNCA公告[2014] 45号 CCC認証対象製品の説明および範囲の一覧表公布を通知
国家認監委公告[2014] 40号 「強制製品認証リスト製品と2014年HSコード対応表」を公布
(2015年3月)

情報提供:株式会社ISTソフトウェア

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