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本社屋上に設置した太陽光発電パネル

補助金・助成金活用 学術研究,専門・技術サービス業
省エネのプロが自ら実践する様々な対策 グリーンリカバリー設備投資補助金の活用で 本社建物の照明をLEDに

環境調査、分析、コンサルティングの専門企業 安心安全な地球環境を目指す
株式会社 オオスミ

省エネ事業は企業の現場をプロの技術者目線で分析・診断 最適な省エネ対策を提案

オオスミは、1968年の創業以来、環境調査・分析の専門企業として歩んできた。調査内容は自然環境・産業環境の変化にともない拡大している。水質分析、大気、騒音、建設発生土、アスベスト、PCB、土壌汚染などの調査が多いが、同社ならではの事業があるという。
「マイクロプラスチック分析を行っています。海洋の「マイクロプラスチックごみ」が問題になっていますが、当社では国内外の海洋や河川の実態調査に携わっています。ほかには、臭い(悪臭)の原因調査。そして、省エネ診断とコンサルティングです」と経営企画担当の平野氏。同社では2007年から省エネ診断業務を開始。2010年からは環境省のCO2削減ポテンシャル診断の診断事業者として「省エネしたい」「CO2削減したい」という企業の支援を事業としてきた。
「省エネ法の対象企業を含め問合せや支援要請は、様々な形で増えています。まずは現場へ訪問し、現況診断を行います。3年間のエネルギー使用内容を準備していただき、機器のリストとそれらの使用時間もチェックします。エネルギーの使用状況を診断、使用量やCO2排出量が多い箇所をターゲットに、省エネに向けた提案をさせていただいています」と話すのは、省エネチームの飯島氏。「メーカーではない第三者の立場だからこそ、客観的で慎重な診断と改善案を示せることが強みです」。そんな同社だが、事業開始当
初は自社での省エネ対策は未導入だった。

自社での省エネの取組を他社への支援にいかしたい 横浜型地域貢献企業認定も

2015年、オオスミは「エコアクション21」※の認証を受けた。認証企業には自らの持続的な取組が求められる。2020年、本社屋上に太陽光発電パネルを設置。消費電力の10%を再エネ化。その後、「Zero Carbon Yokohama」プロジェクトに参加。購入電力を100%、再生可能エネルギーに切り替えた。さらに照明のLED化を検討していたところ、2022年度、横浜市のグリーンリカバリー設備投資補助金を申請し、本社建物の1階から4階屋内の照明をLEDに入れ替えた。
同社は、長年培ってきたノウハウや安心安全な暮らしを目指すマインドを、社会貢献活動にもいかしてきた。地元での清掃活動、大岡川を始め横浜運河の水質に関する活動、小中学校での省エネ出前授業やプラスチック勉強会など様々だ。社員の働きやすさ改革にも取り組み、2019年には「横浜型地域貢献企業」に認定された。社会全体を巻き込む地球環境への様々な取組を、企業として今後も実践し続ける覚悟だ。
※環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム(EMS)のこと。

(支援事例集2023掲載)

成功のポイント

  • 環境コンサルティング企業としての自負から、本社の電力は100%再生可能エネルギー化を果たし、グリーンリカバリー設備投資補助金を活用して蛍光灯をLEDに入れ替え、省エネ化も促進。
  • 自社の取組をいかし地域への社会貢献活動にも注力を継続、エコアクション21の認証や横浜型地域貢献企業の最上位認定を得た。

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