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ヒット商品「ブッククリップ」

マッチング 製造業
ものづくりコーディネーターのマッチング支援で製造委託先の国内回帰を実現

円安やコロナによる海外生産リスクを回避
プラムネット株式会社【製造業】

商品企画から、開発、試作、製品化支援まで

プラムネット株式会社は、デザイナーや計測器、回路設計、機械、電気、CCD、CMOS等の映像等、様々な分野の専門家が集まった「現代ものづくりの職人集団」です。商品企画から、開発、試作、製品化支援、アフターサービスまでを総合的に行う試作メーカーであり、最終商品の量産メーカーでもあります。
少数精鋭ながら、製品化の実績としては、超小型CMOSカメラやファイバースコープ、高所点検カメラ、小型雲台、ブッククリップ、ピタットルーラー(滑らない定規)、レポライン等のアパレル関連商品など多岐にわたります。

行間を読む、思いを巡らす、そんな時は両手もフリーでいたい

「ブッククリップ」は、本を開いたまま固定するクリップで、アパレル関係の受託製造案件から製品コンセプトを着想し、山口社長のアイデアで本製品を開発しました。本体はかなり大きめで重みもあり、この重みが本を開いた状態を保つのに役立ちます。またクリップの内側には特殊なフェルト素材が使われているため、挟んだページが傷む心配もありません。このシンプルながら高い機能性により、読書の他にも料理や模型づくり、辞書引きなど様々な用途で使われています。インターネットを中心に口コミで評判が広がり、現在では、大手ECサイトや大手雑貨チェーン店で販売され、年間1万数千個販売するヒット商品となりました。
「ブッククリップ」は、これまで、中国の協力企業に製造を委託していました。しかし、近年は、中国の製造コストが高騰していることに加え、コロナ禍で現地に渡れず、山口社長がこだわるものづくり品質の維持・管理が困難となったことから、国内での製造委託先を探していました。
そこで、IDEC横浜のものづくりコーディネーターに相談したところ、成形部品に関して、コスト増を抑えつつ、社長の期待する品質を維持できる市内企業を紹介してもらうことができました。
紹介を受けた市内企業は、中古金型を採用するなどコストを抑える工夫をして、価格面の課題をクリアしました。また、山口社長が契約の決め手としたのは、紹介企業の社長から感じたものづくり品質へのこだわりでした。紹介企業の社長は、作ったものが気に入らないと自ら何度も作り直し、低コストで、山口社長の期待する品質の部品を作り上げました。
「価格や仕様だけでなく、ものづくりの現場を見てマッチングしてくれるのが、ものづくりコーディネーターの魅力」と山口社長は語ります。

成功のポイント

  • 企画・設計から始まり、試作加工、量産設計、販売戦略までを一貫して社内で行ない、現場で生まれる独創的なアイデアを自社で製品化
  • ものづくりコーディネーターのネットワークを活用して、山口社長の要望を満たす製造委託先を発掘

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