タジマ機工株式会社は、主に建材メーカー向けのアルミサッシ金型や専用プレス機の設計・製造を行なっています。アルミだけでなく樹脂加工にも対応しており、樹脂サッシや、サッシ窓の重要部品であるグレイジングチャンネル(ビート)製作用のクイックプレス金型・専用プレス機等を設計・製造した実績もあります。
同社の強みは、金型だけでなく、専用プレス機の設計・製造にまで対応していることです。同社のクイックプレス機はコンパクトなサイズで、素早い加工スピード・静音性・安全性を実現しており、重量問題がつきまとう多工程金型の軽量化も実現しています。
また、昨今の製造業は人手不足が顕著で、女性や高齢者、外国人など多様な人材の活用が急務となっていますが、同社プレス機は、誰でも使いやすい機構を目指して作られています。システムキッチンから着想し、女性オペレーターでも作業しやすい高さを実現した「Sクイック」、オペレーターの身長に合わせた高さの調整が可能な「Wクイック」、の2機種を基本製品としてラインナップしており、人材が多様化する製造現場を支えています。

「Sクイック」・「Wクイック」は、同社が長年培ってきた技術を詰め込んだ最新機種で、IDEC横浜のものづくりコーディネーターの支援を受けつつ、横浜市「知的財産活動助成金」を活用することで、特許の取得にも成功しました。今後は海外展開も視野に入れ、外国への出願も予定しています。
また、これらの製品を本格的に販売していくにあたり、取扱説明書や保証書、販売契約書等の整備や、自社ホームページの作成が必要でしたが、IDEC横浜の支援制度(技術相談アドバイザー、小規模事業者出張相談)を活用して完成させました。
現在は、同社の経験と技術力をいかして、お茶の水女子大学ジェンダード・イノベーション研究所の研究プロジェクト(高齢者のキッチン環境改善のためのジェンダード・イノベーション)にも協力するなど、新たな取組にもチャレンジしています。
「誰でも操作しやすく、安全に、効率的に、品質の高いものが作れる」ことを理念として、今後も、製造現場の効率化に貢献していきます。