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クラウドファンディングで作成した保育防災ハンドブック

女性起業家 サービス業(他に分類されないもの)
起業家を孤独にさせない支援体制がアイデアの実現を後押し

「防災×保育」の強みをいかして保育士をサポート
一般社団法人保育の寺子屋【サービス業(他に分類されないもの)】

保育士が成長できる「共育」の場として

消防職員から保育士へ転身し、一般社団法人保育の寺子屋の代表理事として、横浜市鶴見区で認可保育園を経営する藤實(ふじみ)智子さん。
消防署で防災指導を行ってきた藤實さんが開発した『保育士のための保育防災ハンドブック』は、災害時の対応をコンパクトにまとめた使いやすさが好評で、テレビや新聞で取り上げられることもしばしば。
防災の専門知識と、保育現場の苦労や制約を熟知する保育士経験をいかして、「防災×保育」をテーマにした講演をはじめ、保育園の防災指導や保育防災スペシャリストの育成など保育防災コンサルタントとしても活動の幅を広げています。
持ち前の行動力で、夢を一つずつ形にしてきた藤實さんですが、常にその原動力となっているのは「誰かの助けになりたい」という信念。起業を決めた背景には「保育士をサポートしたい」との強い思いがありました。
2020年に開園した横浜市小規模認可保育園の「つるみ共育(ともいく)保育園」には、保育士が仕事を楽しみ、子どもと共に成長できる場にしたいとの願いも込めて、「共育」の二文字を入れています。

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ハンドブックはポケットにも入るコンパクトサイズ

IDEC横浜は悩んだ時の駆け込み寺

IDEC横浜との出会いは起業セミナーから。「アイデアは次々に浮かぶものの、実現方法が分からなかった」ため、事業計画のつくり方を学ぶところからスタートしました。
2016年には女性専用シェアオフィス「F-SUSよこはま」に入居。当時、フランチャイズの託児所を個人で開業したばかりの藤實さんにとって、女性起業家ならではの悩みを相談できる仲間が身近にいたことは、次のステップへと進む上で大きな励みになったと言います。
「F-SUSよこはま」卒業後は、必要に応じて経営相談窓口を利用。専門家からの助言を受けながら、法人の設立、クラウドファンディングでの資金調達、オンライン講座の開催など、事業の拡大に積極的に取り組んできました。
「一人で経営をしていると行き詰まることもある。IDECは悩んだ時の駆け込み寺のようなところ」と藤實さん。ご自身も「保育士にとっての駆け込み寺」になるために、これからも挑戦し続けたいと力強く語ります。

成功のポイント

  • 一人で悩んでも考えが見つからない時に相談できる場所を見つけることができた。
  • 起業当時から、「保護者が安心できる場所は保育士が生き生きしている環境」という思いを強く持ち続け、現在の保育事業に具現化している。

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