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技術を生かした自社開発のステンレス製品

IT・IoT・技術 製造業
技術アドバイザーの継続支援で金型の管理をIoT化

現場のIoT化と、より高度な人材育成に取り組む
株式会社オウミ【製造業】

量産品や試作品を一貫製作。 金型のIoT管理で効率化も

オウミ(都筑区)は、主に自動車やトラックの部品を製造する企業。量産品のほか、試作品や補用パーツも生産。プレスからレーザー加工、アセンブリ(組み立て)の工程まで一貫して行っている。
部品製造に必要不可欠なのが金型だが、需要がある限りは保管しておく必要があり、預かっているものは3千種類近く。これらを効率的に管理し、発注があればすぐに適切な型を探し出せるようにすることが同社の課題。そこで金型ごとにQRコードを割り当て、保管場所などの情報をクラウド上で管理することにした。「これまでは紙の管理票を使用していたが、どんどんデジタル化を進めたい」と中島社長。また現在では三次元的なデータのある依頼が半数を超えるが、「図面から起こす技術も変わらず重要」と若手を育成し、試作品の増産につなげたいと目標を掲げる。

自社製品の開発を軸に、 ものづくりの魅力を伝えたい

同社では自社製品開発にも力を入れている。貯水できる「水やりのいらないプランター」は、地域の緑化活動に採用された。また産学連携プロジェクトで、産業技術短期大学校(旭区)や相模女子大学(相模原市)の学生にデザインを依頼。協働で製作した椅子などは、「テクニカルショウヨコハマ」に出展した。
一般に販路を拡大するため、2019年は「デザインフェスタ」にも参加。中島社長は「これからは作れるだけでは駄目。ものづくりの魅力や町工場の良さも伝えていきたい」と語る。
横浜市認定の「横浜型地域貢献企業」でもある同社は、「地元の若者や女性に、ものづくり現場で能力を発揮してもらいたい」と採用にも意欲を見せている。【2020年度支援事例】

成功のポイント

  • 社長がIoT導入による生産性向上に強い意欲を持ち、現場にその重要性を説いていた。
  • システム導入にあたって、当該分野に詳しいIDEC横浜のアドバイザーを活用した。
  • 下請けオンリーから脱却すべく、外部との連携で積極的にオリジナル製品開発に挑戦。

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