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簡単操作で測定できる「きりつ名人」

IT・IoT・技術 製造業
専門家のアドバイスで知財や薬事法の課題をクリア

近年注目が集まる自律神経を、 身近な健康管理・増進に応用
株式会社クロスウェル【製造業】

ストレスとも深い関係。 自律神経の機能を見える化

2003年の創業時から、主に医療機器のソフトウェア開発や販売を展開。これまで医療機関や大学のほか、化粧品やサプリメントを開発する企業の研究所などに製品を納入している。
創業当初、歯科治療中に患者の生体情報をチェックするためのモニター「治療名人」を開発。現在は自律神経機能を診断情報に加えた「きりつ名人」を製品化している。自律神経には交感神経と副交感神経の2つの種類があるが、ストレスなどにより両者のバランスが崩れると、あらゆる体調不良が発現すると考えられている。「きりつ名人」は、座っているときと立ち上がったときの状態比較で、自律神経の活動量・バランスをみる。こうした自社製品は、大学を中心に全国で約300台導入されている。

企業や医療機関とのコラボレーションで。 健康増進のモデルを作りたい

創業時から特許や商標などの取得について支援機関を活用していたが、近年はほかのヘルスケア関連企業とのコラボレーションを模索し、IDEC横浜で企業紹介を受ける。その縁で、ウェアラブルデバイスの活用に長けた横浜のベンチャー企業とも連携を構築中。「『きりつ名人』の結果から自律神経の状態に関心を持ち、ウェアラブル端末でセルフチェックしながら運動や生活習慣の改善へつなげる。こうした行動変容が起きるモデルケースを作りたいと考えています」と藤井社長。
自律神経のチェックは、産後うつや認知症など、さまざまな症状の客観的指標に応用できる可能性も秘めている。身近な健康管理として、施設や機関で広く利用してもらうのが大きな目標だ。【2020年度支援事例】

成功のポイント

  • 常に医療現場の声をきき、産学連携による地道な研究開発を継続した。
  • IDEC横浜の専門家派遣制度を活用し、知財や薬機法の課題をクリア。
  • 自律神経のコントロールによる健康増進を啓発し、関心をもった人々を仲間として巻き込む力があった。
  • 横浜市「ものづくり魅力発信助成金」の採択を受け、企業間連携をスムーズに開始させた。

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