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横浜工場にてジグ研削の作業の様子

経営改善 製造業
専門家の支援を受けてBCPを策定

ジグ研削の精密な技術力。 災害に備えたBCPで信頼を高める
株式会社イシイ精機【製造業】

日本のものづくりを、 ジグ研削加工で担う

イシイ精機(都筑区)は、金型や精密部品のジグ研削加工を専門に行う会社。サブミクロン単位の制御をしながら、穴の内径や異形状などの複雑な側面を研削する。高精度の技術と、1メートルを超える大型の製品に対応できることが同社の強み。研削する製品は、食品医療系製品の抜き型から自動車部品まで多岐にわたる。コンピューター制御で行う研削加工もあるが、ジグ研削は機械操作の技術習得に時間がかかる、いわば職人技。未経験者にゼロから現場で指導し、3年を目安にじっくり育てる。堺社長は「“顧客の注文をどう具現化できるか”という試行錯誤を繰り返した50年の積み重ねが、うちの技術力」と語る。培ったノウハウで、日本の製造業を支えてきたという誇りがある。

事業継続力が、従業員の安心と 顧客の満足につながる

2007年の新潟中越沖地震では、自動車業界のサプライチェーンが寸断した。同社でもBCP(事業継続計画)の検討を始め 、2011年、新潟に代替生産拠点となる新工場を竣工。二拠点の運営で経費も増えたが、工場のキャパシティー拡大と、新潟での順調な採用活動はメリットになった。2019年には、IDEC横浜の経営コンサルティングを利用しBCPマニュアルを見直しの上、国の「事業継続力強化計画」に申請。11月に認定を受けた。「データのバックアップ体制など改めてチェックできた」と堺社長。
BCPを策定しておくことで、非常時に顧客へ不便をかけないことはもちろん、仕事を確保できることが従業員の安心となり、会社の将来につながると同社では考えている。【2020年度支援事例】

成功のポイント

  • 横浜工場の他、2011年に新潟工場が竣工し二拠点となり、事業継続のための体制づくりができていた。
  • BCPマニュアルの見直しにあたり、IDEC横浜の経営コンサルティングを活用。専門家の視点や意見を取り入れることで、より有効なBCPを策定できた。
  • 事業継続力強化計画を国に申請し認定を受けたことで、顧客の信頼を得ることができる。

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