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台湾の展示会の様子

海外展開 卸売業,小売業
コロナ禍の中、海外サポートデスクの支援で展示会に継続出展

災害に強く、日本瓦に負けない質感の金属瓦
マックス建材株式会社【卸売業,小売業】

世界の住まいにより安心で快適な住環境を提案

近年日本では災害対策として伝統的な瓦を新建材に代替する動きがあります。マックス建材(港北区)は高耐久性で知られる日本製「ガルバリウム鋼板」の中でも最高品質の物を採用。最高品質の代償として加工の難しさを独自技術で克服、業界最高級の金属瓦「マックス瓦」を作り出した業界では知る人ぞ知る企業です。
「マックス瓦」はメンテナンスフリーや耐久性だけでなく、伝統的な瓦に負けない色合いや質感をも実現。「軽くて丈夫なマックス瓦は梁や柱の重量負担を減らすので地震に強く、独自工法で瓦を固定するので台風や暴風雨にも強いのです」と、榎本浩康社長は胸を張ります。
瓦は東南アジアや欧米など世界中でも使われていますが、そうした国々でも高品質な金属瓦を使ってもらいたいと、海外展開にも力を入れています。既に韓国への販売に成功したほか、南米でも現地生産に向けた準備を進めており、2019年からはIDEC横浜の市場開拓支援制度を利用して台湾展開に取り組み、約1年で初受注に成功。さらには海外勤務経験豊富なJICAのOBを採用、台湾からのインターン受け入れなど、海外営業面を強化しています。

台湾進出を足がかりに

2019年には初めての海外出展として台湾の展示会に出展。6万人以上が集まる会場でマックス瓦を展示しました。現地の工務店や建築士などの業界関係者と接することで、海外では数値データがより重視されるなど営業面での違いを実感したそうです。
2020年は新型コロナウイルスの影響で日本から社員派遣できなかったものの、IDEC横浜の海外サポートデスクの支援を得て引き続き出展し、新型コロナウイルス対策が奏功し、域内消費が盛り上がっている台湾の建材市場において、前年以上に多く関係者の関心を集めました。
「海外ではトタン屋根など金属瓦は安物のイメージがまだまだ強い。まずはその誤解を解いて、親日国である台湾を海外進出の足がかりにしていきたいです」と榎本社長。 単純に「伝統的な瓦の代替品」でなく「高品質・高機能な金属瓦」という新しい市場を切り開いていくことを課題としています。
同社では屋根と居室内の温度差を利用した「発電する屋根」も産学連携で研究中。住まいの屋根から、より安心で快適な住環境を提案し続けています。【2020年度支援事例】

成功のポイント

  • 海外市場開拓に長期的に取り組むため社内体制を強化。
  • 台湾展開に関しては3年を期限に自分たち自身にプレッシャーをかけた。
  • IDEC横浜のサポートデスクや台湾インターンシップを活用することで、計画通り台湾展示会に継続出展。他の海外企業が少ない中、前年度以上の反響を得ることができた。

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