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IoT化を進めている本社工場

IT・IoT・技術 製造業
技術アドバイザーの派遣で工場内を見える化しスマート工場へ

軽自動車からトラックまで 自動車部品を生産
協和合金株式会社【製造業】

グローバル展開企業のIoT化

協和合金(金沢区)は「シンクロナイザー」を中心に、自動車部品の製造販売を手掛けています。同社の部品は、軽自動車からトラックまで、国内外の様々な自動車メーカーに導入されています。シンクロナイザーといっても聞き慣れないかもしれませんが、実は自動車が走行する上では、非常に重要で、かつ欠かせない部品です。
自動車はトランスミッションにより、走行状況に応じてギアを変更し、必要な駆動力を生み出します。シンクロナイザーは、このトランスミッションに組み込まれるもので、ギアの切り替えをスムーズにするなど、多くの役割を果たしています。同社では車両やポジションに応じ、仕様や構造が異なるシンクロナイザーを生産しています。

スマート工場への第一歩

そんな同社が、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に着手したのが、「工場のスマート化」です。社内で企画部が中心となり、2020年5月、プロジェクトチームを発足させました。とはいえ、一概にIoTやスマート化といっても、業種や工場によって、生産のやり方、業務内容などが違うため、何をすればよいのか異なります。無論、プロジェクトチームにも、当初はそんなノウハウがありませんでした。
そこでIDEC横浜がスマート化に精通する専門家(IT・IoT導入相談事業のアドバイザー)を紹介、派遣。専門家のアドバイスを受けながら、自作のデータ収集機を利用したIoT化プロジェクトを開始しました。
具体的には、まずは工場の稼働状況や生産数量など、従来は手作業で付けていた日報管理をIoT化。工場の中でも「異常停止がよく発生する設備」や「常時稼働していなければ(止めては)いけない設備」を中心にデータ収集機を設置しました。これにより、機械の稼働率や生産数、サイクルタイムなどがリアルタイムで把握できるようにしました。
さらに、収集したデータを分析すれば、改善活動にもつながります。「将来的には海外拠点にも展開することで、効率化を図りたいです」と、企画部の髙島眞吾課長は話しています。デジタルとものづくりの融合に向けた舵を切りました。【2021年度支援事例】

成功のポイント

  • 専門家からのアドバイスを受けて、次の面談までに課題や疑問点を明確にし、納得がいくまで討論を行い、少しずつ課題をクリアにしていくことで、設備の正確なデータ取得が可能となった。
  • 自社でのシステム構築は、社員の努力と忍耐力、そしてIDEC横浜専門家の適切なアドバイスが成功のカギ。

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