ベテラン助産師二人が立ち上がり2年前に設立されたのが、助産院・スマイルベビー(保土ケ谷区)です。同施設は、出産前と出産後におけるママたちの「よろず相談所」としての役割を果たしています。
具体的には、妊娠が分かった夫婦向けに、赤ちゃんを迎えるための準備について、教室を開いてレクチャーしたり、授乳に関する悩みや不安を持つママ向けに授乳相談(完全予約制)を受けたりしています。外出が難しい人には自宅訪問もしています。
「一人ひとりに合わせた細やかなケアが好評です」と柳井めぐみ代表は語ります。
最近では新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、いち早くオンライン環境でのケアを開始。結果的にこれが奏功し、「外出が少し怖かったので助かった」と、近隣のみならず、市外や遠方に住むママたちの利用も増えたそうです。
昭和から平成、平成から令和へと、時代とともに女性の社会進出が目立っています。一方、核家族化やライフスタイルの変化により、一人で出産、子育てをする女性も増えています。そんな女性たちにとっても、同施設は頼もしい存在であるといえます。

とはいえ、年々少子化が進む日本。「このままでの事業の維持は難しい」と柳井代表は感じています。ならば、ライフステージとともに変わる女性の「心と身体」を広くサポートし、末永く付き合える関係づくりを目指そうと、関連セミナーの開催にも挑戦しています。
具体的には、授乳相談や両親教室以外の時間を活用し、ママと子どもで参加できる「心と体の話」や「体の仕組み」などをテーマにしたセミナーです。「働く女性たちにも気軽に利用してもらい、仕事を続けながらも子育てしやすい環境づくりをサポートできたら…」と、柳井代表は話しています。【2021年度支援事例】