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血圧測定で未病状態がわかるヘルスケアアプリ「ketuatu+」。

海外展開 製造業
上海事務所を活用した海外展開支援 未来を見据えた開発で、新たなステージを邁進

株式会社リキッド・デザイン・システムズ

独自技術のバイタルセンサーを主軸に事業展開 IDEC横浜を活用し海外へ

リキッド・デザイン・システムズは、独自技術のバイタルセンサーを活用した睡眠センサーなどの製品開発を行う企業です。睡眠中の乳幼児の呼吸体動を見守る「ベビーセンサー」をはじめ、病院や医療介護向けの「介護log Med.(ログメド)」はコロナ禍で医療従事者の感染リスクを軽減したいという思いから生まれました。いずれもクラウドシステムによりリアルタイムで遠隔モニターできるのが最大の特徴です。これらの製品は、命に関わる事故を未然に防ぐための医療・保育などの現場でまさに今活躍しており、海外展開に向けてIDEC 横浜の支援を受けています。
例えば介護log Medが実用化された2019年、高齢化が進む中国でのビジネス展開に向けてIDEC横浜が募集した中国最大級の国際輸入博覧会に出展しました。製品は好評を博し、現地でブース運営をサポートした上海事務所の協力も受け、中国企業2社と商談が成立しました。初の海外展開に遠山社長は「そもそも現地に自社の拠点を持たない中小企業には無理なこと。IDEC横浜の上海事務所の支援があったからこそ実現しました」と語ります。
翌2020年、順調に進んでいた中国企業との商談が新型コロナウイルス流行によって一転、断念せざるを得ない状況になりました。しかし遠山社長は「中国での事業もまた挑戦します。続けることが大事なんです」と話します。

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「中国国際輸入博覧会2019」マッチングの様子。中央が遠山社長。

新たなヘルスケアアプリをリリース 新しいビジネスモデルでスタート

ビジネスモデルはコロナ禍を経て大きく変わります。一時は世界中で電子部品が不足したため、自社製造が困難となりました。そこで製造事業からアプリ開発事業へと事業の主軸を移行し、2023年にエンタメ要素を取り入れたユニークな健康サポートアプリketuatu+(ケツアツプラス)」を開発しました。「ketuatu+」は血圧測定のデータを入力すると、東洋医学と西洋医学の2つの観点から、体調とストレス度、肌の年齢を分析し、東洋医学の陰陽五行のバランスで分かりやすく健康状態が解説されます。さらにお薦めの食材・アロマ・サプリメント・音楽・色などのアドバイスがユーザーを楽しませ、東京ビッグサイトで開催された「健康・未病産業展2023」に出展した際には、体験コーナーに長蛇の列ができる人気ぶりで、幅広い年齢層に開発の手応えを感じました。
そして2023年11月には、上海事務所が募集した中国企業とのオンラインマッチングに応募して商談を行いました。同社のアプリを求めるターゲット企業を、現地コーディネーターを活用して探し、マッチングへ繋ぐことが出来ました。
その他、商談の事前準備として商談通訳の手配や、IDEC横浜の専門家が同社のプレゼンテーション資料をブラッシュアップする支援を行い、その結果順調に商談を進められました。
遠山社長は「IDEC 横浜にはさまざまな専門知識を持つコーディネーターが揃っています。その都度、その知恵をお借りしてここまでやってきました」と力強く話し、歩みを緩めることなく事業を進めています。

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アプリ体験にてにぎわうブースの様子。

成功のポイント

  • 長引くコロナ禍で早い段階にビジネスモデルの転換へ踏み切った。
  • 遠山社長が時代の流れを読み、ユニークな商品を開発した。
  • 経営で困ったことがあればIDEC横浜へすぐに相談し、専門家の適切なアドバイスにより課題を解決。

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