

海外展開
製造業
IDEC横浜との出会いによってドイツの展示会へ出展 海外展開の足掛かり&商品改善のきっかけに
顔認証システム、スマートヘルスケアデバイスを柱に 事業を展開
東京工業大学発のベンチャー企業として、2015年8月に設立したMedVigilance。顔認証システム、スマートヘルスケアデバイスを柱に、大手企業や大学、地方自治体へソリューションを提供すると同時に、共同開発なども行っています。社名は、Med(メディカル)とVigilance(警戒)を組み合わせた造語。警戒心を持って、人の健康情報を見守っていきたいという思いが込められています。
顔認証システムについては、いち早く工事現場での活用を提案し、導入に至っている事例があります。これは、コロナ禍で広まった非接触に対応できるだけでなく、増加する外国人労働者の勤怠管理に使用するIC カード社員証の紛失や不正利用など、工事現場が抱えていた問題点を解決することにつながりました。また、24時間利用ができるトランクルームでは、IoT 管理システムを連携させることで、人件費の削減を実現しています。
スマートヘルスケアデバイスに目を向けると、心拍数や血圧(参考値)、血中酸素濃度、ストレス状態(自律神経機能評価)、睡眠状態、歩数などをモニターできる腕時計型デバイス「LANCEBAND(ランスバンド)」を開発、販売。そして、これら技術の集大成とも言えるスマートリング「Fy-Ring」を、まもなくリリース予定です。

「COMPAMED 2022」横浜パビリオンへ共同出展 新たなスタートラインに
「技術開発は得意分野なのですが、商流や販売ノウハウにおいては全くの素人。これが工業系ベンチャーの弱みだと思っています。海外進出も含めて身近な公的機関に相談したいなと探していたところ、IDEC 横浜と出会いました。真摯に対応してくれる姿に安心感を持ちましたね」と耿(こう)社長。
相談をしていく中で、IDEC 横浜が募集する国内外の展示会共同出展に参画。昨年は、医療機器の加工技術・部品材料展「COMPAMED 2022」へ市内企業5社で共同出展し、開催地であるドイツのデュッセルドルフへ向かった耿社長は、「Fy-Ring」等の展示・商談にとどまらず、ゲストとしてステージでプレゼンをする機会も得ることができました。世界中の国々から来場した企業関係者や研究者に意見をもらい、「デザイン含め、どのような商品が受け入れられるのかということを肌で感じられました」と耿社長。10社ほど、その後につながるアポイントが取れたことも大きな収穫となりました。
この経験が新たなスタートラインとなり、「Fy-Ring」は、デザインも重量も一般販売に向けて進化を続けています。「IDEC 横浜に出会わなければ、こんなに早く海外展開はできなかったかもしれません。これからも進捗を共有していきたいです」という耿社長。世界へ羽ばたく企業として、今後の飛躍が楽しみです。

成功のポイント
- 耿社長の高い分析力。自分1人ではかなえられないことを冷静に捉え、適切な人材配置のほか、不足する人的資源はIDEC横浜等の公的機関を効果的に活用。
- IDEC横浜の海外展開のノウハウや海外展示会出展サポートを活用し、少ない負担で展示会への出展ができた。
