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首にかけて使う新しいナビゲーションサービス

創業 情報通信業
横浜ビジネスグランプリ2023で優秀賞

ワンストップ経営相談から広がった様々な組織との連携
LOOVIC株式会社

多くのメディアから評価されるなか、起業に至った想いとは

LOOVIC株式会社は2021年に創業し、「声と振動によって目的地に案内する新しいナビゲーションサービス」を展開、国内外のスタートアップ関連のイベントで、数々の賞を受賞するなど輝かしい成果をあげている。
起業の背景には、山中社長の長男が景色を覚えにくく忘れやすいという空間認知障害を抱えていたことがあった。外出時には道に迷いやすいため、学校へ行くにも親が付き添いながら通っていた。長男が独り立ちしても困らない社会の実現を目指して、「身近な人がそばにいる感覚」を作り、「身近な人の声を用いて目的地へと案内する」ナビの開発に、大手IT系企業でビジネス経験を積んだ山中社長は着手した。
振動・骨伝導によりルートを誘導するためのハ―ドウェア開発と、空間認知が苦手な人向けのルート案内サービスのソフトウェア開発、さらに、その基礎技術を応用して、観光地などの音声ガイドを誰でも登録・利用できるプラットフォームの実現に向け取組を始めた。
そして、ハードウェア開発のパートナー探しの支援を求めてIDEC横浜を訪問した。

プロダクトデザイン支援の紹介 そして米国起業家プログラム参加

IDEC横浜では、ワンストップ経営相談窓口にて状況をヒアリング。その後、神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)によるプロダクトデザイン支援を紹介し、人間工学に基づくデザインと実証性の検証の協力を受けて、ハードウェアのデザインが完成。また、IDEC横浜の医工連携支援で神奈川大学との共同研究の体制も構築。AIの開発にも取り組めることになった。 そのほか、横浜市のアクセラレーションプログラムに採択され、米国サンディエゴの起業家支援組織のメンタリングを受け、経営のスキルアップにつながった。 こうして山中社長の想いが実現に進むなか、横浜ビジネスグランプリにエントリー。プランが評価され、見事優秀賞を受賞した。 誰もが不安なく街歩きができる社会を目指し、2023年5月のプロトタイプ実現に向け開発を進める山中社長は「この技術が実現した際は、私達の周りにいるスマートフォンのナビを苦手としている人の悩みも解決する。ぜひ出来上がった際にはサービスに触れてほしい」と語る。

(2023.5月掲載)

成功のポイント

  • 大手IT系企業等を通じてビジネスを学び、幅広い経験と高い行動力が備わっていること。
  • 理念を全面に打ち出して、その理念に共感してくれるメンバーを集めたこと。
  • なによりも、ご家族の体験から、「完璧ではないことに対して劣等感を感じたり、それに対して憤りが生じたりしない社会を実現したい」という強い「想い」があること。

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