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菊伊歯車は幅広い歯車加工に対応できることが強み。特に小型の歯車を得意としている。

経営改善 製造業
IDEC横浜のセミナーと経営相談を活用 兄弟で取り組む経営改善と事業承継が進行中

技術力と最新機械を駆使、各種歯車の製作にワンストップで対応
株式会社 菊伊歯車

現代表である父から息子たちへ 次世代を見据えた体制で利益率アップ

歯車は、動力を伝える際に不可欠な機械装置であり、精度の高さと耐久性が必要とされる。菊伊歯車は長年の経験をいかし、幅広い歯車加工に対応できることが強みだ。特に小型の歯車を得意とし、精密小型歯車やOA機器、医療機器、半導体装置、光学機器などの分野からの注文に対応している。
「注文に応じて、材料の調達から製造、最終処理までを社内一貫体制で行っています。様々な注文を受けるので、加工機械も70台以上揃え、従業員数は15名に増えています」こう話すのは、菊地原社長の長男であり、専務取締役の菊地原栄治氏。
「受注生産なので市況によって変化しますが、ここ最近は利益率も上がってきています」専務取締役の弟で、常務取締役を務める菊地原勇人氏もこう話す。
父である菊地原社長と兄弟二人の歯車がガッチリと噛み合っているからこそ順調だが、よく聞けば、菊伊歯車の経営変革は5年ほど前から始まったという。

IDEC横浜のメニュー活用で考える 会社の未来、経営の課題

「会社に入って19年目ですが、最初はとにかく現場が忙しくて、会社の仕事以外の勉強をする余裕がありませんでした」と兄・栄治氏。 「自分は新卒で入社して10年です。社長が経験を基にワントップで仕切り、スタッフたちとあうんの呼吸で事が進んでいました。社長はとにかく現場でいいモノを作れという職人気質でした」と弟・勇人氏。
自分達が菊伊歯車の4代目を継ぐという覚悟で入社したものの、最初は何をどうすれば良いかという状況だった。
まずは人材を確保して、自分達が営業や管理業務に動けるようにした。次世代の会社のためには業務を引き継ぎつつ変革が必要だった。7年前、入会した「横浜青年経営者会」で知ったIDEC横浜の事業承継セミナーを受講し、視野が広がった。それからは、IDEC横浜のメールマガジンをチェックしては兄弟でセミナーや経営相談を利用している。支援メニューの1つである財務分析・診断では、分析結果にコメントを付したものが提供される。同業他社との比較ができて目標が明確となる点が良かった。
「社長には全て報告しますが、取組の良い結果が出てきているので、我々に任せてくれています。今は社長が監督、我々がツートップ、という体制」と弟・勇人氏。 「事業承継は順調に進んでいると思います。家族間にIDEC横浜のような第3者が経営のオブザーバーでいてくれることは大きいです」と兄・栄治氏は語る。

(支援事例集2023掲載)

成功のポイント

  • 兄弟で協力して、現場を経験した後、管理業務、そして事業承継に向けた情報収集に積極的に動いたこと。
  • 社長が時間をかけて順次、業務を移管、承継者に意思決定権を付与したこと。

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