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森羅万象シリーズ「燦燦」

女性起業家 製造業
F-SUSよこはまからジュエリーブランドで海外展開へ向けて

和の題材に現代的な解釈を加えた新しいジュエリーブランド 日本文化を世界に届けるジュエリーへの挑戦
HARUMI SHIRAKAWA【製造業】

パリでの活動後「HARUMI SHIRAKAWA」を立ち上げる

ジュエリーデザイナーの白川晴美さんは、自身の名を冠した新しいジュエリーブランド「HARUMI SHIRAKAWA」を2020年9月に立ち上げました。和の題材に現代的な解釈を加えたModern JAPAN Classicをコンセプトに「森羅万象」(しんらばんしょう)「重ね」などのコレクションを展開し、百貨店での期間限定販売を中心に知名度を高めています。
白川さんは、大学卒業後にアメリカGIA宝石鑑定師の資格を取得し、パリの宝飾専門学校でデザインや彫金を学びました。専門学校在学中にはインターナショナルジュエリーデザインコンクールに入賞。それを機にパリにてジュエリーデザイナーとしての活動を始め、海外の有名メゾンでデザインする機会を得ることもできました。
帰国後に社員として務めた会社を退職し、IDEC横浜の専門家に相談しながらブランドの立ち上げを進めました。「自分にない視点で助言をもらえて、一人よがりでない計画にできた」と振り返ります。

日本の文化から着想を得たジェンダーレス・ボーダーレスジュエリー

デザインはパリにいた頃に着想したもの。海外から見て初めて気付く日本の美があったと言います。例えば、「森羅万象」シリーズの「燦燦」(さんさん)は海から日が昇る様子をデザインした作品です。円形は太陽を、円形の間に横わたる線は海面を表し、昇る太陽、水平線と海原に映るそのきらめきをダイヤモンドで表現しました。ダイヤモンドは婚約指輪にも使われる品質のものをあしらい、地金はプラチナや18金を使用。それらを日本人職人の手で丁寧につくり上げています。
白川さんは、「高級ジュエリーはハレの時に身に着けるものですが、HARUMI SHIRAKAWAは日常でも身に着けていただきたいジュエリーです」と語ります。性別・年齢・国籍を超えて、ありのままの自分を表現して欲しいという想いを込めて、女性のみならず男性にも着用いただけるカラー・デザインのジェンダーレスジュエリーを展開しています。
立ち上げたばかりのブランドながら、素材・加工・デザインの良さが評価され、百貨店での販売機会も増えています。潤沢な資金をもつ有名ブランドの商品と比較される中においても「ブランドを育てるのは覚悟と我慢」と白川さんの挑戦は続きます。
【2022年度支援事例】

成功のポイント

  • ブランド立ち上げ前にコンセプトをしっかり作り上げ、商品設計や販促品、ディスプレイまで統一感のある世界観を表現した。
  • ブランドコンセプトが伝わる販促ツールを用意し、積極的に展示会などに出展して営業を行うことで、百貨店などでの販売の機会を得た。

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