不動産業が医療機器ベンチャーに熱い視線

横浜医工連携プロジェクト アドバイザー
森尾 康二

2018年1月25日(木)

最近、新聞や雑誌でベンチャー企業やベンチャーキャピタルを取り上げた記事が増えてきている様に感じています。「イノベーション」を旗印に新しい産業の種を育てて行こうという大きな流れが来ているのです。今回は不動産業による医療機器ベンチャー育成の動きについて報告させて頂きます。

不動産業は古くから事務所や店舗を貸し出すというどちらかというと守りの事業と捉えられてきましたが、住宅にしろ、ホテル・商業施設にしろ、又事務所にしろ、魅力ある特徴を売りにして積極的に顧客の取り込みを図ってきています。

成長期待が持てる医療機器産業に対して熱い視線を送ってきているのも頷けます。この中で一番熱い視線を送ってきているのが三井不動産です。その本拠地になっている日本橋室町に医薬品業が集積している事もあって、三井不動産は「ライフサイエンスの知が集まる日本橋」をキャッチフレーズとして関連施設を展開しています。こうした場所を提供すると同時にLINK-J(Life Science Innovation Network Japan)というタイトルをつけてライフサイエンス振興のための催しを併せて行っています。

その一環として今回、「医療機器×グローバル シンポジウム」が初めて開催されました。内外の著名な学者、研究者、企業人が多数参加して丸一日かけてシンポジウムが行われましたが、これに先立ってベンチャーピッチコンテストが開催されました。

審査員の方々が日本人だけでなくアメリカ人も居たために、殆どの発表者が英語でプレゼンしていました。上記3の歯っぴ~が優勝し、シリコンバレー訪問、又はJOMDD(日本医療機器開発機構)からの支援を獲得しました。こうしたベンチャーピッチが今後も色々な催しが行われる見込みです。研究会メンバーの中から将来名乗りを上げる方が出てくるのを期待しています。

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