2022年2月19日、「横浜ビジネスグランプリ2022 ~YOXOアワード~THE FINAL」がオンラインで開催されました。
公益財団法人 横浜企業経営支援財団が主催し、横浜市経済局が共催している「横浜ビジネスグランプリ~YOXOアワード~」。新たな価値を創造するような製品・サービスの提供を目指す起業家やベンチャーを発掘することを目的に、横浜市での起業や、新規事業展開に挑戦するビジネスプランを募集しました。コロナの感染状況に鑑み、今回はファイナリストも審査員もすべてリモートで参加し、後日ファイナルの様子がYouTubeで配信されました。
今年で24回目の開催となる今回のグランプリには、一般部門64件、学生部門30件、総数94件の応募がありました。
グランプリファイナル当日に登壇したのは、書類審査・プレゼンテーションによる審査を通過した、一般部門のファイナリスト8名、学生部門のファイナリスト3名の総勢11名の方々です。
審査員を務めたのは、審査員長の吉原直樹氏(株式会社アルテサロンホールディングス会長)をはじめとする6名の実業家、投資家、教授等です。「新規性」「成長性」「実現可能性」「横浜経済への影響・効果」「経営者力・熱意」の5つの項目による審査基準で、厳正な審査が行われました。
グランプリの開催に先立ち、横浜市経済局長の星﨑雅代氏よりご挨拶をビデオメッセージでいただきました。
「横浜市では2019年1月に林市長がイノベーション都市横浜を宣言し、10月にはスタートアップ支援拠点YOXOBOXがオープンし、2020年7月には国のスタートアップエコシステムのグローバル拠点都市に設定されました。イノベーション都市としての取り組みにはその担い手となる起業家の創出が重要です。平成15年に始まった横浜ビジネスグランプリ。今回も感染症の影響がある中で、94件ものご応募を頂きました。改めて注目度が高いコンテストであると実感しています。過去にもこのグランプリを経て優秀な起業家が輩出されています。コロナ禍で経済や働き方やライフスタイルの転換が迫られる中、新時代を切り開くアイデアや技術を持つ起業家の存在意義は益々増しています。横浜市は、引き続きIDEC横浜と連携して、ビジネスプランの事業化や、事業拡大に向けたさまざまな支援で起業家の皆様を最大限バックアップしていきます。横浜ビジネスグランプリを契機に、今後皆様の事業がいっそう実り豊かに成長し横浜発のビジネスとして飛躍されることを心から願い、私の挨拶とさせて頂きます。」
さらにファイナリストのプレゼン終了後には、昨年最優秀賞を受賞されたアルケリス株式会社 代表取締役 CEO 藤澤 秀行氏からビデオメッセージをいただきました。ファイナリストへの労いの言葉に加え、昨年度の最優秀賞受賞後の活動や事業展開についてお話しくださいました。
その後、受賞式が行われました。4つの賞と各受賞者の喜びの声です。
「この賞は社員やユーザーさまなど、たくさんの方のご支援があってとれた賞です。農業はさまざまな困難を抱えていますが、非常に重要な産業なのでわれわれが変えていけるように頑張ります。3年後には、私どもの会社を最優秀賞に選んで間違いなかったと言われるような結果を出したいと思います。」
「まさか受賞できるとは思っていなかったので大変驚きました。今後ももっとステップアップしていきます。他のみなさんも素晴らしいプランばかりなので、これを機に何かの形で連携しながら協業する可能性も探っていきたいと思います。ありがとうございました。」
「大変名誉ある賞をいただきありがとうございます。行政はなかなか変わらないとよく言われますが、この国の行政は私たち民間の力を使ってより良くできると思っています。これを見たみなさんが自分たちの技術を使ってこの国の行政をアップデートしよう!と後に続いてくださることを心から期待しております。」
「今回はご縁をいただきましてありがとうございました。このような女性起業家賞をいただけたことを本当に光栄に思います。これまでのアセットを活かしながら、次の事業展開に向けて検証やヒアリングを重ねていくつもりですので、これからも応援して頂けたらとても嬉しいです。」
横山 周史氏
株式会社リプロセル 代表取締役社長
今回非常に素晴らしい発表ばかりで、みなさんが実際に起業してビジネスをされていることに非常に感銘を受けました。ビジネスはプランだけでは難しいのですが、行動力があれば必ず成功すると思いますので、これからもがんばってください。
北野 弘治氏
株式会社アットウェア 取締役福社長
受賞されたみなさま、本当におめでとうございます。コロナ禍でオンライン開催となりましたが、十分熱意が伝わってきました。予測困難な時代の中ではありますが、今日の熱意をもって努力すればきっと素晴らしいゴールにたどり着くと思いますので、これからも期待しております。
※福社長は福を呼び込むという意味で用いており、誤植ではありません。
呉 雅俊氏
株式会社TNPパートナーズ 代表取締役社長
どれもとてもエキサイティングなプランで、時間があっという間に過ぎてしまいました。こういう時代だからこそ、「ベンチャーチャレンジ」がますます大切になってくると思っています。周りに何を言われても、信念を持ってチャレンジし続ければきっと社会に活力を与えられるはずです。
松田 一敬氏
合同会社SARR 代表執行社員
ビジネスは自分が感じているペインや課題をどう解決するか、そのペインがどれだけ明確か、解決法への熱意がどれだけが強いかで、成否が分かれるものです。みなさんそれぞれに解決したい課題があり、その解決策をビジネスとして展開されているので、そこに向かって邁進してください。
高田 朝子氏
法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科教授
非常に僅差の戦いで、おもしろいコンテストでした。去年今年と審査させてもらっていますが、社会的意義があることを起業の種にされている方が多く、非常に心強いです。これらのビジネスが進化すれば、横浜から世の中を良くできる波が起こせるのではないかと期待しています。
最後に、ファイナル審査員長の株式会社アルテ サロン ホールディングスの会長である吉原直樹氏が、全体の総括として以下のように締めくくられました。
「みなさん、今日は一日お疲れさまでした。セミファイナルのときに比べて各々がビジネスプランをよくブラッシュアップされたと思います。われわれ審査員が投げかけた質問にも丁寧にお答えいただいたので、それぞれのビジネスへの理解が深まりました。この日のために長い間努力されてきた関係者の皆さまには、本当に頭が下がる思いです。今日は賞を獲得された方もそうでない方もいますが、みなさんの中にほとんど差異はありません。さすがファイナルまで残った方々だと感心しました。
審査員の方々が一番見ていたのは、発表されたビジネスモデルをいかにマネタイズして事業として今後成長させていくことができるか、という点だと思います。どんなに素晴らしいビジネスプランがあったとしても、事業として成長しなければ意味がありません。他の企業に真似できないノウハウとなり、それがプロフィットを生むことが企業にとって一番大事なことです。ファイナルまで残ったみなさんが5年後、10年後に横浜を代表する企業に成長された姿を目にすることを今からとても楽しみにしています。今日は本当にありがとうございました。」
ファイナル当日のスケジュール
13:30 | オープニング |
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13:35 |
ファイナリストによるプレゼンテーション
一般部門
学生部門
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16:10 |
過去の受賞者スピーチ
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16:45 | 表彰式 |
神奈川ニュービジネス協議会会長。横浜生まれ。大手美容機器メーカから美容師に転職、31歳で美容師免許取得。86年市内で独立開業、美容室「Ash」の独自暖簾分けシステムで業容拡大後、ジャスダック上場。EOY2006JAPANファイナリスト、中央大学MBA修了。
東京大学工学部応用化学科にて博士号を取得。専門分野は固体触媒。1996年マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、経営コンサルティング業務に従事。 2004年株式会社リプロセルに取締役として入社。2005年より同社代表取締役社長を務める。
一般社団法人つむぐ・つづる監事。WeWorkオーシャンゲートみなとみらいに入居し活動。組織の自主性向上、活性化、個人の意欲向上に向けてのコーチング・メンター的な役割として活動。また顧客開発を中心とした新規事業の立ち上げ、またはベンチャー支援なども多数経験。※福社長は福を呼び込むという意味で用いており、誤植ではありません。
2000年 株式会社 TSUNAMIネットワークパートナーズ(現 株式会社 TNPパートナーズ)を設立し、現在に至る。現在は日本ベンチャーキャピタル協会特別顧問、神奈川ニュービジネス協議会副会長、ベンチャー支援機構MINERVA副理事長を兼務。
デジタル地域通貨&分散型ID提供のDigital Platformer代表取締役COO。世界標準のブロックチェーン開発のソラミツ共同創業者。産科遠隔診断のメロディー・インターナショナル取締役。2000年日本の地域ファンドの先駆けである北海道VCを設立。バイオ、遠隔医療、自動運転&新交通システム、環境等のスタートアップを支援。大学発ベンチャー第1号を手がける等、研究成果の事業化と地域活性化を得意とする。
モルガン・スタンレー証券会社勤務をへて、サンダーバード国際経営大学院国際経営学修士(MIM)、慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営学修士(MBA)、同博士課程修了。経営学博士。専門は危機管理、組織行動。著著に「本気で、地域を変えるー地域づくり3.0の発想とマネジメント」晃洋書房、「女性マネージャーの働き方改革2.0」「女性マネージャー育成講座」ともに生産性出版、「人脈のできる人ーひとは誰のために一肌脱ぐのか」慶應義塾大学出版会 他多数
ファイナリストによる熱いプレゼンテーションを、ぜひご覧ください。
IDEC横浜は、横浜市とともに、~横浜での〝クロスオーバー″からイノベーションの創出~を目指してYOXO(よくぞ)のテーマのもと、スタートアップや起業家の支援に取り組んでいます。
社会情勢の変化に対応する新しい商品・サービスを出す企業や起業家の方の応募をお待ちしております。
横浜市は、平成31年1月に、新たなイノベーションを横浜から創出していく、「イノベーション都市・横浜」を宣言しました。これまでに、みなとみらい地区の研究開発拠点をはじめ、様々なスタートアップや民間企業、大学等によりオープンイノベーションに向けた交流機会が形成されています。今後、この取組を更に大きなムーブメントとしていくため、「イノベーション都市・横浜」の象徴となるロゴマークYOXO(よくぞ)を決定しました。ロゴマークをシンボルとして、新たなビジネスを生み出す環境を創出してまいります。
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