2021年2月20日に横浜市中区の横浜情報文化センターで「横浜ビジネスグランプリ2021 ~YOXOアワード~THE FINAL」が開催されました。
公益財団法人 横浜企業経営支援財団が主催し、横浜市経済局が共催している「横浜ビジネスグランプリ~YOXOアワード~」。新たな価値を創造するような製品・サービスの提供を目指す起業家やベンチャーを発掘することを目的に、横浜市での起業や、新規事業展開に挑戦するビジネスプランを募集しました。今回は昨今のコロナ禍を鑑みて、初の試みとなるYouTubeでのライブ配信を行いました。
今年で23回目の開催となる今回のグランプリには、一般部門54件、学生部門44件、総数98件の応募がありました。
グランプリファイナル当日、ステージに立つのは、書類審査・プレゼンテーションによる審査を通過した、一般部門のファイナリスト7名、学生部門のファイナリスト3名、女性起業家賞受賞者1名の総勢11名の方々です。
審査員を務めたのは、審査員長の吉原直樹氏(株式会社アルテサロンホールディングス会長)をはじめとする6名の実業家、投資家、教授等です。審査基準は「新規性」「成長性」「実現可能性」「横浜経済への影響・効果」「経営者力・熱意」の5つの項目で評価し厳正な審査が行われました。
グランプリの開催に先立ち、横浜市経済局長の星﨑雅代氏より下記の様なご挨拶をビデオメッセージでいただきました。
「横浜市では2019年1月に林市長がイノベーション都市横浜を宣言し、10月にはスタートアップ支援拠点YOXOBOXがオープンし、2020年7月には国のスタートアップエコシステムのグローバル拠点都市に設定されました。イノベーション都市としての取り組みにはその担い手となる起業家の創出が重要です。平成15年に始まった横浜ビジネスグランプリ。今回は少なからず感染症の影響がある中で、98件ものご応募を頂きました。改めて注目度が高いコンテストであると実感しています。過去にもこのグランプリを経て優秀な起業家が輩出されています。コロナ禍で経済や働き方やライフスタイルの転換が迫られる中、新時代を切り開くアイデアや技術を持つ起業家の存在意義は益々増しています。横浜市は、引き続きビジネスプランの事業化や、事業拡大に向けたさまざまな支援で起業家の皆様を最大限バックアップしていきます。横浜ビジネスグランプリを契機に、今後皆様の事業がいっそう実り豊かに成長し横浜発のビジネスとして飛躍されることを心から願い、私の挨拶とさせて頂きます。」
さらにファイナリストのプレゼン終了後には、昨年のグランプリ受賞者である株式会社コードミー代表取締役である太田賢司氏及び、株式会社ワンスレッド代表取締役である半田真哉氏からビデオメッセージをいただきました。ファイナリストへの労いの言葉に加え、昨年度のグランプリを通じての現在の様子を教えてくださいました。
その後、受賞式が行われました。5つの賞と各受賞者の喜びの声です。
「この度はこの様な名誉ある賞を頂き有り難うございます。この製品に関しましては本当にさまざまな方々にお世話になりました。このビジネスとしてはスタートしたばかりなので経営者の方々の指導を頂きながら横浜で頑張って行きたいと思っております。本日はどうも有り難うございました。」
「この様な発表の機会を頂きまして有り難うございます。音声を使って可視化することは非対面かつ非接触であり応用する領域が広いと思っております。(声による)モチベーションの可視化することで皆様のお役に立つことが出来ればと考えております。本日は本当に有り難うございました。」
「有り難うございます。私は横浜市鶴見区の横浜市立末吉中学校出身でしてその当時この様な賞を頂くことは想像も出来ませんでした。質疑の際に審査員の方々からいろいろなアドバイスを頂きましたので事業についてもこれから成長していけるなという自信が持てました。有り難うございます。これからも横浜市で頑張って行きたいと思いますので皆様宜しくお願いします。」
「素晴らしい賞を受賞させていただき有り難うございます。私ひとりでここまで来ることは出来ずチームやここまで応援していただけた皆さまのおかげで受賞することができたと思っております。引き続き頑張ってまいりますので応援よろしくお願いします。」
「大変驚いています。大学の研究室で腸内細菌の研究を面白く思いながらしています。その面白さが社会に反映出来る様になればいいなと思っております。審査員の皆様、聴いてくださった皆様、お世話になった方々、有り難うございました。」
最後に、ファイナル審査委員長の株式会社アルテサロンホールディングスの会長である吉原直樹氏が審査にあたっての講評をされました。
「今日は楽しく審査させて頂きました。審査にあたっては5つの項目、すなわち、新規性、成長性、実現可能性、横浜経済への影響、経営者本人の資質を拝見しました。例年に比べて益々レベルの高いビジネスモデルのプレゼンテーションになったと考えています。
新規のビジネスプランの発表会になるとどうしてもプロダクトアウトの視点に偏りがちです。新規性を強調するだけでなく、マーケットインで消費者に近い観点、使う人の立場で考えると、より磨きがかかり投資を引き出し易くなったり、事業成功の可能性が高まるのではと考えます。
皆さんの得点は全て僅差であり高いレベルの内容で、どのファイナリストが受賞されても不思議ではありませんでした。
学生部門のファイナリストについては、アイデアに留まらない内容でした。ビジネスとしてぜひ実現して欲しいと思います。
ビジネスモデルをいろいろな人と共有し、周りの人の意見やアドバイスを聴き、社会の価値と照らし合わせて必要性のあるものを追求し磨きをかけると価値が増し、ビジネスチャンスを作れると考えます。このイベントは大変有意義なものであり、来年以降も是非続けていけたらと思います。」
と総括されました。
ファイナル当日のスケジュール
13:30 | オープニング |
---|---|
13:35 |
ファイナリストによるプレゼンテーション
一般部門
学生部門
女性起業家賞
|
15:44 |
過去の受賞者スピーチ
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16:10 | 表彰式 |
神奈川ニュービジネス協議会会長。横浜生まれ。大手美容機器メーカから美容師に転職、31歳で美容師免許取得。86年市内で独立開業、美容室「Ash」の独自暖簾分けシステムで業容拡大後、ジャスダック上場。EOY2006JAPANファイナリスト、中央大学MBA修了。
横浜市西区生まれ。2003年横浜市中区で株式会社ユードーを創立し、1日あたり7万人に利用されるスマートフォンアプリのサービス運営と尖った才能をもつ児童を、起業家やプログラマーへ育成する放課後等デイサービス事業を、沖縄県で開設・運営している。
東京大学工学部応用化学科にて博士号を取得。専門分野は固体触媒。1996年マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、経営コンサルティング業務に従事。 2004年株式会社リプロセルに取締役として入社。2005年より同社代表取締役社長を務める。
2000年(株)TSUNAMIネットワークパートナーズ(現(株)TNPパートナーズ)を設立し、現在に至る。
現在は日本ベンチャーキャピタル協会特別顧問、神奈川ニュービジネス協議会副会長、ベンチャー支援機構MINERVA副理事長を兼務。
2010年よりトーマツ ベンチャーサポート株式会社(現 デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社)の事業立ち上げに参画。2019年デロイト トーマツ ベンチャーサポート 代表取締役社長。公認会計士。世界中の大企業の新規事業創出支援、ベンチャー政策の立案まで手掛けている。
モルガン・スタンレー証券会社勤務をへて、サンダーバード国際経営大学院国際経営学修士(MIM)、慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営学修士(MBA)、同博士課程修了。経営学博士。専門は危機管理、組織行動。著著に「女性マネージャーの働き方改革2.0」「女性マネージャー育成講座」ともに生産性出版、「人脈のできる人ーひとは誰のために一肌脱ぐのか」慶應義塾大学出版会 他多数
ファイナリストによる熱いプレゼンテーションを、ぜひご覧ください。
IDEC横浜は、横浜市とともに、~横浜での〝クロスオーバー″からイノベーションの創出~を目指してYOXO(よくぞ)のテーマのもと、スタートアップや起業家の支援に取り組んでいます。
社会情勢の変化に対応する新しい商品・サービスを出す企業や起業家の方の応募をお待ちしております。
横浜市は、平成31年1月に、新たなイノベーションを横浜から創出していく、「イノベーション都市・横浜」を宣言しました。これまでに、みなとみらい地区の研究開発拠点をはじめ、様々なスタートアップや民間企業、大学等によりオープンイノベーションに向けた交流機会が形成されています。今後、この取組を更に大きなムーブメントとしていくため、「イノベーション都市・横浜」の象徴となるロゴマークYOXO(よくぞ)を決定しました。ロゴマークをシンボルとして、新たなビジネスを生み出す環境を創出してまいります。
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